OTC薬協刷新懇談会

OTC薬協刷新懇談会はOTC薬協の事業をみんなで考える会です

不可解な人選

厚労省の「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」(長いので以下評価検討会議と言います。)が新体制となって初めての3月29日(月)18時からオンラインで開催されます。

公開されている議事によれば、今回は進行協議で、今後の検討会議進め方や検討中の要望成分の取扱いについてなどが検討されるようです。今回からOTC薬協はじめ、日本保険薬局協会(NPhA)、日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)などから新たな構成員が追加されましたが、驚いたことにOTC薬協からの構成員は黒川理事長になっています。

本検討会議は年3回程度の開催が予定されていますので、黒川理事長が予定通り5月の総会で一年延長した理事長職を退職し、後任の方が新理事長に就任するとなると、次回以降はだれが出席されるのでしょうか?

3月14日ブログ「第2回セルフメディケーション推進に関する有識者検討会の厚労省資料には驚きました」で、「黒川理事長からの、セルフメディケーションを中心に議論する提案やメコバラミン対象除外への反対や、対象薬効を幅広く追加要望に関して、ことごとく却下され、可哀そうなくらいでした。まさに孤立無援です。今年の5月のOTC薬協の総会で、一年延期した理事長任期が切れる前に、このような成果の出ない役を担われ、ご苦労様でしたとしか言いようがありません。」と記載しましたが、この時も、なぜセルフメディケーション推進に関する有識者検討会に黒川理事長が出席するのか疑問に思っていましたが、それでも有識者検討会は1回、2回は税制拡大の枠組みの検討で、次回からは「セルフメディケーション税制の効果検証」と、「税制以外の施策の在り方」としてセルフケアの検討が行われますので、5月退任後に交代となっても違和感はありませんでしたが、なぜ評価検討会議まで黒川理事長が出席するのか??全く不可解です。

OTC薬協がスイッチOTCに関して、中長期に重要な施策として取り組むならば、当然スイッチOTCに特化した担当者を置き、 評価検討会議をはじめステークホルダーの対応などに当たるのが普通だと考えますが、皆さんどうでしょうか?OTC薬協の内部は余程の人材不足に陥っているかのように見えます。

まさか、黒川理事長の続投ということはないでしょうね。

2020年4月17日の234回理事会の議事録には以下の通り記載があります。「黒川理事長、栗田常務理事の任期について(中略)税制改正要望、規制改革推進会議(スイッチOTCOTC検査薬の推進)への対応、新型コロナウイルスの感染拡大対策等により、今年度は事務局の継続性が必要なことから、来年の定期総会まで任期を継続する。」。

これに対し、質疑の中で、「来年の同じ理由をつけて延長される可能性がある。」との危惧が意見として出されたのに対し、佐藤会長は、「1年延長し、その間に次期候補を探したい。」と明言されています。その後の理事会においても、後任選定の検討状況の報告を求めた質問がありました。

1年間だけという縛りで任期延長し、1年で後任を選定すると明言されたのに、再延長はありえないと思いますが、OTC薬協の人事は不透明で、だれがどのように検討して理事会への承認提案がなされたか、全く開示されてきていません。

人事の問題は2019年10月21日のブログでも指摘しています。その記載は、「この1年あまりでOTC協会プロパー職員が増えた要因を振り返ってみてください。一応理事会で決議されていますので、議事録には掲載されています。(第224回理事会、平成30年9月26日臨時理事会、第225回理事会)。これらを確認していただければ、OTC薬協の事業にどうしても必要な人員かどうかわかると思います。また、一応理事会で承認されていますが、どのようにしてこの方々を職員に採用したのか説明もないまま承認だけ取られています。採用経緯も不透明なら、採用の必要性も不透明。もちろん報酬は今までの職員を含め開示されていません。(黒川理事長だけご自身で報酬を開示されるのを聞いたことがありますが。)。これでは人件費の適正を評価もできません。」です。以前から誰がどのように議論して人事を決定しているかは、全く開示されずに今まで来ています。本来は理事会で議論して、決議すべき案件だと思いますが。

2月22日ブログで東京オリンピックパラリンピック大会組織委員会旭川医科大学の組織問題を提示しましたが、そこでも森氏主導による後任選びや、吉田学長による一方的な病院長解任など、一部の権力者による人事支配が問題となっています。同じことがOTC薬協でも起きないよう、理事の方々は「見て見ぬふり」をすることなく毅然とおかしいことには声を上げるべきだと思います。